こんにちは、パンよりご飯派。きたの院永田です。
秋茄子は嫁に食わすなということわざがあります。
美味しい秋のナスをわざわざ嫁に食わすことはないと言う意地悪姑の様な解釈をされる方が多いと思いますが、もう一つの解釈に秋茄子は身体を冷やすので大事な嫁に食わせちゃあかんよと言う様な優しめの解釈もあります。
そう(?)、冷えは女性にとって大敵なんです。あらゆる不調の原因になります。
そう、逆子の原因にも。。。
冬もそろそろ終盤ですが冷えのせいかこの2〜3月逆子の患者様がボチボチ増えて来ました。
逆子の患者さんはくる時期に波があり、大体夏か冬に多いイメージがあります。夏は冷房で、冬は純粋に気温ですかね?
一概に冷えが全てではないですが逆子に冷えは大きく関わっているでしょう。
実際逆子の方の足を触らせていただくと特に指先はかなり冷えてる場合が多いです。

過去に何回か逆子のブログを上げましたが(※ここにまとめがあります→https://www.kita-kotu.com/blog/2019/12/post-217-711763.html)金太郎飴の様に似通った内容が続いてたのでまた新たに逆子についてまとめてみたいと思います。
・何故冷えが逆子の原因になるのか??
妊娠中はホルモンの影響や自律神経の関係でのぼせが出やすくなります。のぼせは熱が上に上がった状態。逆に言うと下半身は冷えてる事になります。
諸説ありますが下半身が冷えた状態だと子宮は縮こまります。子宮が縮こまった状態だと骨盤のある側は狭くなり赤ちゃんはそこに頭を置くのを嫌がる様になり、スペースに余裕のある上側に頭を置こうとします。

そりゃあそうですよね。我々大人も窮屈な場所で寝ると安眠できないですから。
それ以外にも下半身が冷えてると赤ちゃんは大事な頭を守る為自然と温かさを求め新鮮な血の流れる心臓側に頭を向ける傾向にあるみたいです。

・逆子のツボ
『逆子 鍼灸』や『逆子 ツボ』などと検索するとまず出てくるであろう二つのツボがあります。“三陰交”と“至陰”です。
つぼ 其の一 三陰交
内くるぶしから指4本分ほど上にあるツボにあります。
※ただ同じ人間であってもその日のコンディションや時間帯などで指がむくみ微妙に位置がズレることがあります。慣れて来たら指4本周囲を押してみて微妙に痛みを感じるところにツボを取ると分かりやすいです。もちろん場所を聞いていただければその場所にチェックもさせて戴きます。

冷えに効き、子宮の血流をよくします。
逆子以外にも婦人科系のツボとされており生理痛や冷え、むくみ等にも効果はある為妊婦さん以外にもおすすめのツボになっています。
また安産のツボとしても知られています。万能か!
ただ逆にいうとここをあまり冷やすと良くないということ。
特に女性は夏場でもこの辺りを露出するような靴下などは避けた方が良いでしょう。
あと無意識にこんな(↓)足の組み方をしてる様なときは要注意!

三陰交付近が冷え無意識に冷やさまいとする姿勢をとっている可能性があります。
つぼ 其の二 至陰
恐らく逆子のツボとして最も有名なツボだと思います。

さっきの三陰交ほど場所は分かりづらくないですが、ご自分でお灸などをされる際は外側と内側を間違えない様お気をつけください。
足の小指の爪の際外側になります。
ツボの中にはちょくちょく“○○の特効穴”と言われる様なその症状に特化したツボがありますが“逆子の特効穴“がこの至陰になります。
現代みたいにエコーがない時代から逆子のツボとして知られているのですからすごいですよね。
中国の古い文献にタンスの角に小指をぶつけた拍子に逆子が治ったとあるのでそこが起源なのでしょう
まぁそれは嘘なんですけども、、、
・どうして鍼灸が効くのか??
人間には元々身体の中の状態を一定に保つ力があります。
恒常性の維持とも言いますが分かりやすい例えだと体温でしょうか?
病気などで一時的に体温が上がってもいずれは平熱に戻りますよね。
人間の身体は天秤がどちらかに傾くのを嫌い常に平衡を保とうとします。

逆子も一緒で頭が下にあるのが正常な状態なので本来ならそこに落ち着こうとするはずです。
自律神経やホルモンバランスを整えその力のサポートをしてあげるのが鍼灸の役割になります。
また血行を良くし温める効果もあるので前述の冷えに対しても高い効果が期待できます。
・いつ頃に治療を始めるべきか?
出来れば7ヶ月目くらいで赤ちゃんがそこまで大きくなく動きやすい様な状態でやるのがベストです。
患者様も大体30〜32週くらいでくる方が多い様な印象があります。逆にそれ以前の初期や中期はたまたま検診の時に逆子になっているだけの可能性も高くあえて治療をせずとも自然に治る可能性が大いにあるので様子を見てみても良いと思います。
しかし、9ヶ月以降になってくると赤ちゃんも大きくなり段々とひっくり返る可能性は低くなってしまいます。
早めの決断が大事になるわけですね。逆子と検診された段階で鍼灸を受けるのはどうかお通いの産院に訪ねてみても良いかも入れません。
・逆子治療の流れ
○問診・触診
身体の不調なども含め今現在の状況などをお伺いします。触診ではお腹のハリ具合や足の冷え方などを見ていきます。
↓
○下腿部のマッサージ
血流促進のため下腿全体をマッサージしていきます。ツボなどの刺激も一緒に加えていきます。普通の指圧ではなくオイルを用い血流を促す様マッサージしていきます。
↓
○下腿のツボへの鍼
足にあるツボ約12ヶ所に鍼を刺していき、10分強ほど置いておきます。
鍼が苦手な方も大丈夫な様顔に使う様な短く細い鍼を使うので注射や蜂に刺された様な衝撃はないので安心してください。
※ちなみにお灸は申し訳ないのですが院内では換気設備の影響でできません。
お灸を希望される方は自宅で出来るお灸を買って頂いてやっていただく形になります。
↓
○上半身のマッサージ
肩や背中、腰部、臀部周りなどをマッサージしていきます。
ご妊娠されても結構ギリギリまでお仕事をされてる方も多い上、妊娠で身体の負担は増えているので結構全身が固くなってる方が多いです。
↓
○ご説明
今後の通い方やお灸の仕方などを指導させて頂きます。
一回で治れば万々歳ですが、大体の方は3、4回位は通っていただく事になるかもしれません。
※順番は多少前後する可能性があります
・最後に
そしてこれまで長々と語ってきましたが言っとかなければいけないことが一つ。鍼灸師の僕が言うのもなんですが鍼灸は万能では無いってこと。
当然の事ですが、治療がうまくハマり無事に治る方もいれば、力及ばず治らないケースも勿論あります。
しかし、これも当たり前ですが自然分娩も帝王切開もどちらも立派な出産である事に変わりはありません。
逆子だからとあまりプレッシャーに感じすぎず言い方は悪いかもしれませんが少し気楽な気持ちで過ごすことも大事に思います。
母子は一心同体。母親が思い詰めてると赤ちゃんもそっぽをむいてしまうものなのかもしれませんね。
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